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ARTIST
「仕掛ける」から「紡ぐ」へ。「仕掛ける」それがCanvas Ginza 8 、アートのテーマ。 今回ホテルに展示されるアート作品は日本、ヨーロッパ、アメリカ、南米出身のアーティストによるもの。 ぞれぞれの作品が、見る側の目や耳に「仕掛け」る。 そして、そこから生まれる作品との対話を、別の場所に持ち帰り、 ホテルの中だけでは終わらない物語を紡いでいってもらいたい。
アートコーディネーション、監修:plugin + 武田菜種
It’s the wall world
チン↑ポム It’s the wall world 2014〜 展示風景:「SUPER RAT」Saatchi Gallery、ロンドン、2015 Photo: 小山泰介 © Chim↑Pom Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
レンティキュラー・ルイット
ジョナサン・モンク レンティキュラー・ルイット #5, 2018 レンティキュラープリント 各27.5 x 42.0 cm ©Jonathan Monk Courtesy of TARO NASU, 撮影:岡野圭
Then is Now
ハンク・ウィリス・トーマス Then is Now, 2017 レンティキュラー 104 x 74.7 x 5 cm (フレームあり) © HANK WILLIS THOMAS. Courtesy of the artist and Jack Shainman Gallery, New York.
Come Closer
イヴァン・アルゴテ Come Closer, 2019 83 x 250 x 26 cm 紙にレーザーカット、ネオジム磁石、ニス塗装をしたスチール骨子 Courtesy Artist and Perrotin, Photo : Claire Dorn
Sound Shower
八木良太 Sound Shower, 2013 シャワーヘッド、パラメトリックスピーカー、デジタルオーディオプレーヤー Photo:表恒匡 © Lyota Yagi Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
チン↑ポム It’s the wall world 2014〜 展示風景:「SUPER RAT」Saatchi Gallery、ロンドン、2015 Photo: 小山泰介 © Chim↑Pom Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
It's the wall world
美術館やギャラリーの白い壁をパズルピースの形にくり抜いて分解し、同じ形にくり抜いたさまざまな壁などと交換するプロジェクト。白い壁はあらゆるスペースと交換可能になることで、全く違う世界でアートとしての新たな役割を持つ。また、くり抜かれた壁には世界中から集められたピースがはめられ、場所や歴史が全く異なる壁画として登場する。交換する先で生きる人々との交流を収めたビデオとともに展示する。
チン↑ポム It’s the wall world 2014〜 展示風景:「SUPER RAT」Saatchi Gallery、ロンドン、2015 Photo: 小山泰介 © Chim↑Pom Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
無人島プロダクション 135-0022 東京都江東区三好2-12-6 渡邊ビル1F 03-6458-8225
http://www.mujin-to.com/
It’s the wall world 京都町家(京都)」2019 京都民家、庭の杉皮塀 Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
京都民家、京町家の庭の杉皮塀。
京都西陣、現在も古き良き京町家が数多く点在する。言わずと知れた日本が誇る「西陣織」の発祥地であると共に、織物産業の一大生産地である。 町家と町家に挟まれた細い路地を抜けると茶室を家内に設けた数寄屋造りの立派な町家があった。築年数は有に100年は越えているというその家の家主はかつて、西陣らしく機織りを生業にしていたという。 パズルを交換したところは玄関から中庭に抜ける地点に建てられた「袖垣」という目隠しの役目を担う垣根である。素材は杉の皮と思われるが、樹木を外敵から守る皮であるため腐ることはなく耐久性があることから日本建築では建材として重宝されている。
It's the wall world 「基町アパート(広島)」2019 ベニヤ板 Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
市営基町高層アパート商店街の元化粧品店の壁。
広島市営基町高層アパートは広島市中区基町に戦後存在した、基町不良住宅街(原爆スラム)の解消を目的に建設された。 設計は黒川紀章らと共に建築運動メタボリズム・グループのメンバーであった大高正人が率いる大高建築設計事務所が担当。 もともとこの土地の店舗権利者が入店していた「基町ショッピングセンター」が同アパート内に存在するが店主の高齢化、小売り業態の変化に伴い現在はシャッター街化しつつある。 パズルはかつてこの基町アパート内で営業していた化粧品屋さんの名残が残るテナントの壁。 パズルにはうっすら日本の化粧品会社大手「資生堂」の「資」と「生」の文字が残っており、資生堂のお膝元銀座に新たに誕生する当ホテルとの因縁が感じられる。
富士山 ホテルの壁に旅をさせている様子。
奈良公園鹿 ホテルの壁に旅をさせている様子。
Photo: Leslie Kee
Chim↑Pom
2005年、卯城竜太・林靖高・エリイ・岡田将孝・稲岡求・水野俊紀が結成したアーティスト・コレクティブ。時代と社会のリアルに全力で介入した強い社会的メッセージを持つ作品を次々と発表。東京をベースに、世界中でプロジェクトを展開する。2015年アーティストランスペース「Garter」をオープン、キュレーション活動も行う。福島第一原発事故による帰還困難区域内で、封鎖が解除されるまで「観に行くことができない」国際展『Don't Follow the Wind』をたちあげ作家としても参加、2015年3月11日にスタートした。
It’s the wall world 京都町家(京都)」2019 京都民家、庭の杉皮塀 Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
京都民家、京町家の庭の杉皮塀。
京都西陣、現在も古き良き京町家が数多く点在する。言わずと知れた日本が誇る「西陣織」の発祥地であると共に、織物産業の一大生産地である。 町家と町家に挟まれた細い路地を抜けると茶室を家内に設けた数寄屋造りの立派な町家があった。築年数は有に100年は越えているというその家の家主はかつて、西陣らしく機織りを生業にしていたという。 パズルを交換したところは玄関から中庭に抜ける地点に建てられた「袖垣」という目隠しの役目を担う垣根である。素材は杉の皮と思われるが、樹木を外敵から守る皮であるため腐ることはなく耐久性があることから日本建築では建材として重宝されている。
It's the wall world 「基町アパート(広島)」2019 ベニヤ板 Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
市営基町高層アパート商店街の元化粧品店の壁。
広島市営基町高層アパートは広島市中区基町に戦後存在した、基町不良住宅街(原爆スラム)の解消を目的に建設された。 設計は黒川紀章らと共に建築運動メタボリズム・グループのメンバーであった大高正人が率いる大高建築設計事務所が担当。 もともとこの土地の店舗権利者が入店していた「基町ショッピングセンター」が同アパート内に存在するが店主の高齢化、小売り業態の変化に伴い現在はシャッター街化しつつある。 パズルはかつてこの基町アパート内で営業していた化粧品屋さんの名残が残るテナントの壁。 パズルにはうっすら日本の化粧品会社大手「資生堂」の「資」と「生」の文字が残っており、資生堂のお膝元銀座に新たに誕生する当ホテルとの因縁が感じられる。
富士山 ホテルの壁に旅をさせている様子。
奈良公園鹿 ホテルの壁に旅をさせている様子。
ジョナサン・モンク レンティキュラー・ルイット #5, 2018 レンティキュラープリント 各27.5 x 42.0 cm ©Jonathan Monk Courtesy of TARO NASU, 撮影:岡野圭
レンティキュラー・ルイット
本作品のモチーフとなっているのはアメリカのミニマルアート、コンセプチュアル・アートの先駆者ソル・ルイットによる「100cubes(100個の立方体)」である。レンティキュラープリントという、手法を使って1枚のプリントにつき3枚のドローイングが重ねて印刷されている。見る角度によって絵柄が動き、その結果鑑賞者はルイットが描いた立体を三次元的に体験することになる。平面性と立体性を生涯のテーマとしたルイットへの尊敬と、プリント技術によってルイットの問題意識を超越する諧謔精神。その共存にはモンクならではの現代美術に対する批判性と愛情がみてとれる。
ジョナサン・モンク レンティキュラー・ルイット #5, 2018 レンティキュラープリント 各27.5 x 42.0 cm ©Jonathan Monk Courtesy of TARO NASU, 撮影:岡野圭
TARO NASU 101-0031 東京都千代田区東神田1-2-11 03-5856-5713
http://www.taronasugallery.com/
ジョナサン・モンク
1969年レスター(イギリス)生まれ。現在はベルリンにて制作活動。 1988年レスター・ポリテクニック(現デュ・モントフォート大学)卒業、1991年グラスゴー美術大学卒業。モンクは「完全なオリジナル」を制作することはほぼ不可能であるという考えのもと、一貫して模倣という手法を制作に取り入れてきた。美術の模倣が美術を生むという、美術の生成過程そのものをテーマにする作風で知られる。近年はパリ市立近代美術館(パリ)、Pinakothek der Moderne(ミュンヘン)、をはじめ国内外で多数展覧会を開催。
コンセプトルーム
ハンク・ウィリス・トーマス Then is Now, 2017 レンティキュラー 104 x 74.7 x 5 cm (フレームあり) © HANK WILLIS THOMAS. Courtesy of the artist and Jack Shainman Gallery, New York.
Then is Now
テキストを使用するレンティキュラー作品はその他の作品と同じライン上にある。レンズを基盤とした広告媒体であり、それは構成と文脈についての対話を想起させる。構成と文脈は、私にとって作品を制作するうえで主要なテーマである。コンセプチュアルに落とし込んだ作品にほんの少し変化を加える事で、文脈にどのように影響をもたらすかについて、関心を持っている。写真とは視点を表す。写真家が立つ位置によって、イメージがどう解釈されるかが決まる。また、見る側が立つ位置によって、そのイメージの解釈が変わる。そんなふうに、テキストにちょっとした変化を加える事で、フレーズや、言葉に存在するパラドックスを映し出している。私が興味を持っているのは、言葉や文章の配置を変える事で、読む側に深く影響を与えうるという事。そうやって言葉と触れ合う事で、見る側は、潜在意識で反応せざるおえなくなる、また、同時に、この視覚体験によって、ある意味、より自分自信を意識する事になる。
ハンク・ウィリス・トーマス Then is Now, 2017 レンティキュラー 104 x 74.7 x 5 cm (フレームあり) © HANK WILLIS THOMAS. Courtesy of the artist and Jack Shainman Gallery, New York.
Jack Shainman Gallery 513 W 20th St, New York, NY 10011 USA +1 212 645 1701
https://www.jackshainman.com/
Photo : Andrea Blanch
ハンク・ウィリス・トーマス
1976年、ニュージャージー州、プレインフィールド生まれ、ニューヨーク在住。
コンセプチュアルアーティスト。アイデンティティ、消費社会、広告、ポップカルチャーに関連したテーマに焦点を当て作品制作をしている。広告やブランドのキャンペーンで見られる誰にでも分かるアイコンイメージを作品によく用いる。 「タイム」のインタビューでハンクは広告についてこう話す。「広告が機能する理由の一つは、人種、性別、民族にまつわって作られるイメージ(ほとんどが間違っいてる)を強調しているところにある。こういった、ステレオタイプのイメージは、時に、面白くもあり、時に真実であり、また、時に恐ろしいものとなる。
イヴァン・アルゴテ Come Closer, 2019 83 x 250 x 26 cm 紙にレーザーカット、ネオジム磁石、ニス塗装をしたスチール骨子 Courtesy Artist and Perrotin, Photo : Claire Dorn
Come Closer
アルゴテの作品は常に接触(contact)の概念を含んでおり、「Come closer」では鑑賞者との親密性を巧みに操っている。この作品の背後にある意図は、鑑賞者を彫刻の多様な層へと近付け、観る者との繋がりを作ることだ。こうすることで鑑賞者は、見えにくいイメージと、交わり合う二つの表現を探索することができる。また、鑑賞者は「できる限り遠く(As far as one can be)」というフレーズを奥に、その手前には「近くにおいで(come closer)」という対立する一文を発見するだろう。アルゴテはこうして距離感に名称を与えるとともに、矛盾を企てている。この作品は、魅力的で官能的な側面を持つと同時に、直接的かつ実質のない作品でもある。
イヴァン・アルゴテ Come Closer, 2019 83 x 250 x 26 cm 紙にレーザーカット、ネオジム磁石、ニス塗装をしたスチール骨子 Courtesy Artist and Perrotin, Photo : Claire Dorn
PERROTIN TOKYO 106-0032 東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル1F 03-6721-0687
https://www.perrotin.com/
Photo : Claire Dorn
イヴァン・アルゴテ
1983年、コロンビア・ボゴタ生まれ。 現在フランス・パリを拠点に活動中。
アルゴテの制作活動は、映像、写真、彫刻、 また“公共”の場への介入、パフォーマンス活動など多岐に渡り、私達と密接に結びついている歴史、伝統、芸術、政治、権力支配について模索している。偏向した歴史が公の歴史として成立してしまう構造を認知しながら、世界中を旅しては衰退した権力の痕跡を探し、そこに潜む“支配力”を観察し街の変容やその土地の潜在能力を探究し、創作活動に活かしている。パブリック・モニュメントや彫刻はアルゴテの作品に繰り返し見られるテーマであり、アルゴテは自分の物語を通し、また歴史、イデオロギー、消費主義との接続を通して、西洋的な歴史認識を問う。
八木良太 Sound Shower, 2013 シャワーヘッド、パラメトリックスピーカー、デジタルオーディオプレーヤー Photo:表恒匡 © Lyota Yagi Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
Sound Shower
シャワーヘッドに取り付けた特殊なスピーカーからノイズを流すことで、音を水のように浴びる装置。このスピーカーは、音の広がりが限定される特徴を持っており、角度や場所によって音の聞こえ方が様々に変化するため、まるで本当のシャワーを浴びているかのような錯覚を引き起こす。
八木良太 Sound Shower, 2013 シャワーヘッド、パラメトリックスピーカー、デジタルオーディオプレーヤー Photo:表恒匡 © Lyota Yagi Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
無人島プロダクション 135-0022 東京都江東区三好2-12-6 渡邊ビル1F 03-6458-8225
http://www.mujin-to.com/
八木良太
1980年愛媛生まれ、京都在住。
見たいものしか見ない・聞きたいことしか聞かないといった、我々の制限的な知覚システムあるいは態度に対する批判的思考をベースに作品制作を行う。既製品を用いて作品を構成し、その現れによって人間の知覚やそれを利用した工学的システムを浮かび上がらせるような作品を発表している。音響作品をはじめとして、オブジェや映像、インスタレーションからインタラクティブな作品など、表現手法は多岐にわたる。
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イヴァン・アルゴテ Come Closer, 2019 83 x 250 x 26 cm 紙にレーザーカット、ネオジム磁石、ニス塗装をしたスチール骨子 Courtesy Artist and Perrotin, Photo : Claire Dorn
Come Closer
アルゴテの作品は常に接触(contact)の概念を含んでおり、「Come closer」では鑑賞者との親密性を巧みに操っている。この作品の背後にある意図は、鑑賞者を彫刻の多様な層へと近付け、観る者との繋がりを作ることだ。こうすることで鑑賞者は、見えにくいイメージと、交わり合う二つの表現を探索することができる。また、鑑賞者は「できる限り遠く(As far as one can be)」というフレーズを奥に、その手前には「近くにおいで(come closer)」という対立する一文を発見するだろう。アルゴテはこうして距離感に名称を与えるとともに、矛盾を企てている。この作品は、魅力的で官能的な側面を持つと同時に、直接的かつ実質のない作品でもある。
イヴァン・アルゴテ Come Closer, 2019 83 x 250 x 26 cm 紙にレーザーカット、ネオジム磁石、ニス塗装をしたスチール骨子 Courtesy Artist and Perrotin, Photo : Claire Dorn
PERROTIN TOKYO 106-0032 東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル1F 03-6721-0687
https://www.perrotin.com/
Photo : Claire Dorn
イヴァン・アルゴテ
1983年、コロンビア・ボゴタ生まれ。 現在フランス・パリを拠点に活動中。
アルゴテの制作活動は、映像、写真、彫刻、 また“公共”の場への介入、パフォーマンス活動など多岐に渡り、私達と密接に結びついている歴史、伝統、芸術、政治、権力支配について模索している。偏向した歴史が公の歴史として成立してしまう構造を認知しながら、世界中を旅しては衰退した権力の痕跡を探し、そこに潜む“支配力”を観察し街の変容やその土地の潜在能力を探究し、創作活動に活かしている。パブリック・モニュメントや彫刻はアルゴテの作品に繰り返し見られるテーマであり、アルゴテは自分の物語を通し、また歴史、イデオロギー、消費主義との接続を通して、西洋的な歴史認識を問う。
ハンク・ウィリス・トーマス Then is Now, 2017 レンティキュラー 104 x 74.7 x 5 cm (フレームあり) © HANK WILLIS THOMAS. Courtesy of the artist and Jack Shainman Gallery, New York.
Then is Now
テキストを使用するレンティキュラー作品はその他の作品と同じライン上にある。レンズを基盤とした広告媒体であり、それは構成と文脈についての対話を想起させる。構成と文脈は、私にとって作品を制作するうえで主要なテーマである。コンセプチュアルに落とし込んだ作品にほんの少し変化を加える事で、文脈にどのように影響をもたらすかについて、関心を持っている。写真とは視点を表す。写真家が立つ位置によって、イメージがどう解釈されるかが決まる。また、見る側が立つ位置によって、そのイメージの解釈が変わる。そんなふうに、テキストにちょっとした変化を加える事で、フレーズや、言葉に存在するパラドックスを映し出している。私が興味を持っているのは、言葉や文章の配置を変える事で、読む側に深く影響を与えうるという事。そうやって言葉と触れ合う事で、見る側は、潜在意識で反応せざるおえなくなる、また、同時に、この視覚体験によって、ある意味、より自分自信を意識する事になる。
ハンク・ウィリス・トーマス Then is Now, 2017 レンティキュラー 104 x 74.7 x 5 cm (フレームあり) © HANK WILLIS THOMAS. Courtesy of the artist and Jack Shainman Gallery, New York.
Jack Shainman Gallery 513 W 20th St, New York, NY 10011 USA +1 212 645 1701
https://www.jackshainman.com/
Photo : Andrea Blanch
ハンク・ウィリス・トーマス
1976年、ニュージャージー州、プレインフィールド生まれ、ニューヨーク在住。
コンセプチュアルアーティスト。アイデンティティ、消費社会、広告、ポップカルチャーに関連したテーマに焦点を当て作品制作をしている。広告やブランドのキャンペーンで見られる誰にでも分かるアイコンイメージを作品によく用いる。 「タイム」のインタビューでハンクは広告についてこう話す。「広告が機能する理由の一つは、人種、性別、民族にまつわって作られるイメージ(ほとんどが間違っいてる)を強調しているところにある。こういった、ステレオタイプのイメージは、時に、面白くもあり、時に真実であり、また、時に恐ろしいものとなる。
チン↑ポム It’s the wall world 2014〜 展示風景:「SUPER RAT」Saatchi Gallery、ロンドン、2015 Photo: 小山泰介 © Chim↑Pom Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
It's the wall world
美術館やギャラリーの白い壁をパズルピースの形にくり抜いて分解し、同じ形にくり抜いたさまざまな壁などと交換するプロジェクト。白い壁はあらゆるスペースと交換可能になることで、全く違う世界でアートとしての新たな役割を持つ。また、くり抜かれた壁には世界中から集められたピースがはめられ、場所や歴史が全く異なる壁画として登場する。交換する先で生きる人々との交流を収めたビデオとともに展示する。
チン↑ポム It’s the wall world 2014〜 展示風景:「SUPER RAT」Saatchi Gallery、ロンドン、2015 Photo: 小山泰介 © Chim↑Pom Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
無人島プロダクション 135-0022 東京都江東区三好2-12-6 渡邊ビル1F 03-6458-8225
http://www.mujin-to.com/
It’s the wall world 京都町家(京都)」2019 京都民家、庭の杉皮塀 Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
京都民家、京町家の庭の杉皮塀。
京都西陣、現在も古き良き京町家が数多く点在する。言わずと知れた日本が誇る「西陣織」の発祥地であると共に、織物産業の一大生産地である。 町家と町家に挟まれた細い路地を抜けると茶室を家内に設けた数寄屋造りの立派な町家があった。築年数は有に100年は越えているというその家の家主はかつて、西陣らしく機織りを生業にしていたという。 パズルを交換したところは玄関から中庭に抜ける地点に建てられた「袖垣」という目隠しの役目を担う垣根である。素材は杉の皮と思われるが、樹木を外敵から守る皮であるため腐ることはなく耐久性があることから日本建築では建材として重宝されている。
It's the wall world 「基町アパート(広島)」2019 ベニヤ板 Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
市営基町高層アパート商店街の元化粧品店の壁。
広島市営基町高層アパートは広島市中区基町に戦後存在した、基町不良住宅街(原爆スラム)の解消を目的に建設された。 設計は黒川紀章らと共に建築運動メタボリズム・グループのメンバーであった大高正人が率いる大高建築設計事務所が担当。 もともとこの土地の店舗権利者が入店していた「基町ショッピングセンター」が同アパート内に存在するが店主の高齢化、小売り業態の変化に伴い現在はシャッター街化しつつある。 パズルはかつてこの基町アパート内で営業していた化粧品屋さんの名残が残るテナントの壁。 パズルにはうっすら日本の化粧品会社大手「資生堂」の「資」と「生」の文字が残っており、資生堂のお膝元銀座に新たに誕生する当ホテルとの因縁が感じられる。
富士山 ホテルの壁に旅をさせている様子。
奈良公園鹿 ホテルの壁に旅をさせている様子。
Photo: Leslie Kee
Chim↑Pom
2005年、卯城竜太・林靖高・エリイ・岡田将孝・稲岡求・水野俊紀が結成したアーティスト・コレクティブ。時代と社会のリアルに全力で介入した強い社会的メッセージを持つ作品を次々と発表。東京をベースに、世界中でプロジェクトを展開する。2015年アーティストランスペース「Garter」をオープン、キュレーション活動も行う。福島第一原発事故による帰還困難区域内で、封鎖が解除されるまで「観に行くことができない」国際展『Don't Follow the Wind』をたちあげ作家としても参加、2015年3月11日にスタートした。
It’s the wall world 京都町家(京都)」2019 京都民家、庭の杉皮塀 Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
京都民家、京町家の庭の杉皮塀。
京都西陣、現在も古き良き京町家が数多く点在する。言わずと知れた日本が誇る「西陣織」の発祥地であると共に、織物産業の一大生産地である。 町家と町家に挟まれた細い路地を抜けると茶室を家内に設けた数寄屋造りの立派な町家があった。築年数は有に100年は越えているというその家の家主はかつて、西陣らしく機織りを生業にしていたという。 パズルを交換したところは玄関から中庭に抜ける地点に建てられた「袖垣」という目隠しの役目を担う垣根である。素材は杉の皮と思われるが、樹木を外敵から守る皮であるため腐ることはなく耐久性があることから日本建築では建材として重宝されている。
It's the wall world 「基町アパート(広島)」2019 ベニヤ板 Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
市営基町高層アパート商店街の元化粧品店の壁。
広島市営基町高層アパートは広島市中区基町に戦後存在した、基町不良住宅街(原爆スラム)の解消を目的に建設された。 設計は黒川紀章らと共に建築運動メタボリズム・グループのメンバーであった大高正人が率いる大高建築設計事務所が担当。 もともとこの土地の店舗権利者が入店していた「基町ショッピングセンター」が同アパート内に存在するが店主の高齢化、小売り業態の変化に伴い現在はシャッター街化しつつある。 パズルはかつてこの基町アパート内で営業していた化粧品屋さんの名残が残るテナントの壁。 パズルにはうっすら日本の化粧品会社大手「資生堂」の「資」と「生」の文字が残っており、資生堂のお膝元銀座に新たに誕生する当ホテルとの因縁が感じられる。
富士山 ホテルの壁に旅をさせている様子。
奈良公園鹿 ホテルの壁に旅をさせている様子。
八木良太 Sound Shower, 2013 シャワーヘッド、パラメトリックスピーカー、デジタルオーディオプレーヤー Photo:表恒匡 © Lyota Yagi Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
Sound Shower
シャワーヘッドに取り付けた特殊なスピーカーからノイズを流すことで、音を水のように浴びる装置。このスピーカーは、音の広がりが限定される特徴を持っており、角度や場所によって音の聞こえ方が様々に変化するため、まるで本当のシャワーを浴びているかのような錯覚を引き起こす。
八木良太 Sound Shower, 2013 シャワーヘッド、パラメトリックスピーカー、デジタルオーディオプレーヤー Photo:表恒匡 © Lyota Yagi Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production
無人島プロダクション 135-0022 東京都江東区三好2-12-6 渡邊ビル1F 03-6458-8225
http://www.mujin-to.com/
八木良太
1980年愛媛生まれ、京都在住。
見たいものしか見ない・聞きたいことしか聞かないといった、我々の制限的な知覚システムあるいは態度に対する批判的思考をベースに作品制作を行う。既製品を用いて作品を構成し、その現れによって人間の知覚やそれを利用した工学的システムを浮かび上がらせるような作品を発表している。音響作品をはじめとして、オブジェや映像、インスタレーションからインタラクティブな作品など、表現手法は多岐にわたる。
ジョナサン・モンク レンティキュラー・ルイット #5, 2018 レンティキュラープリント 各27.5 x 42.0 cm ©Jonathan Monk Courtesy of TARO NASU, 撮影:岡野圭
レンティキュラー・ルイット
本作品のモチーフとなっているのはアメリカのミニマルアート、コンセプチュアル・アートの先駆者ソル・ルイットによる「100cubes(100個の立方体)」である。レンティキュラープリントという、手法を使って1枚のプリントにつき3枚のドローイングが重ねて印刷されている。見る角度によって絵柄が動き、その結果鑑賞者はルイットが描いた立体を三次元的に体験することになる。平面性と立体性を生涯のテーマとしたルイットへの尊敬と、プリント技術によってルイットの問題意識を超越する諧謔精神。その共存にはモンクならではの現代美術に対する批判性と愛情がみてとれる。
ジョナサン・モンク レンティキュラー・ルイット #5, 2018 レンティキュラープリント 各27.5 x 42.0 cm ©Jonathan Monk Courtesy of TARO NASU, 撮影:岡野圭
TARO NASU 101-0031 東京都千代田区東神田1-2-11 03-5856-5713
http://www.taronasugallery.com/
ジョナサン・モンク
1969年レスター(イギリス)生まれ。現在はベルリンにて制作活動。 1988年レスター・ポリテクニック(現デュ・モントフォート大学)卒業、1991年グラスゴー美術大学卒業。モンクは「完全なオリジナル」を制作することはほぼ不可能であるという考えのもと、一貫して模倣という手法を制作に取り入れてきた。美術の模倣が美術を生むという、美術の生成過程そのものをテーマにする作風で知られる。近年はパリ市立近代美術館(パリ)、Pinakothek der Moderne(ミュンヘン)、をはじめ国内外で多数展覧会を開催。
コンセプトルーム